「お転婆(御転婆)」と書くのは当て字で、語源は諸説ある。
「馴らすことのできない」という意味のオランダ語「ontembaar(オンテンバール)」が訛って、「おてんば」になったとする説。
女の子が出しゃばって足早に歩くことを「てばてば」と言い、接頭語「お」が付いて「おてば」と言ったことから、「おてんば」になったとする説。
「御伝馬(おてんま)」という宿駅で公用に使われた馬は、餌も十分与えられ、普通の駄賃馬よりも元気良く跳ね回るので、そこから転じたとする説など。
この中で、オランダ語説が有力とされてきたが、「おてんば」が18世紀中頃から使われているのに対し、「てんば」はそれより早い18世紀初頭には使われていることが分かり、「てんば」に接頭語の「お」が付いたとする説が有力となっている。
中世末期から近世にかけ、機敏なさまを「てばし」や「てばしこい」と言っていたため、この「てば」が語源となり、「てばてば」や「おてんば」が生まれたと考えられる。