蓮っ葉は、「蓮葉(はすは)」が促音化された言葉である。
「蓮葉」は軽薄や軽率の意味で、近世にも使用されている。
「蓮葉」がそのような意味になった由来は、「蓮葉商ひ(蓮の葉商ひ)」といわれる。
「蓮葉商ひ」とは、お盆の供物を盛るための蓮の葉を売る商売のことで、蓮の葉はその期間しか用いられないため、短期にしか役に立たない粗製のものを売るという意味でも使われるようになった。
それが転じて、「軽はずみ」「浮ついた」などの意味で「蓮葉」が用いられるようになったとされる。
また、近世の上方で、問屋が客の身の回りの世話をさせるために雇った女性は、売色を兼ねる場合があり、そこから「蓮葉女」という語が生まれ、「軽い女」という意味が含まれるようになった。
のちに「蓮葉女」は略され、「蓮葉」と呼ばれるようになったため、「蓮っ葉」はとくに女性に対して使われる言葉となった。
その他、タバコを斜(はす)にくわえて吸う仕草から、「斜っ葉」と「葉スッパ」をかけ、「蓮っ葉」になったとする説もあるが、駄洒落で作られた俗説である。