「寝耳に水」の「水」は、洪水などの濁流音を指します。「耳」は「耳にする」など「聞こえる」という意味の「耳」で、「寝耳に水の入るごとし」の略です。
治水が完全でなかった頃は、よく川の水が氾濫しました。寝ている時に突然、氾濫した川の水の音が聞こえてくると、非常に驚くことから、「寝耳に水」と言うようになりました。
寝ている時、耳の中へ水を注がれるような不意の出来事の意味で、「寝耳に水」になったとする説もありますが、この説の成立には疑義があります。寝ている人の耳に水を注ぐイタズラ話は残っておらず、この表現は単なる言葉の比喩と見なされています。