「HIV」と「エイズ」の違い

HIVは「Human Immunodeficiency Virus」の略で、ヒト免疫不全ウイルスというウイルスの名前。
エイズ(AIDS)は「Acquired Immune Deficiency Syndrome」の略で、後天性免疫不全症候群という病気の名前。

「HIV感染者=エイズ患者」ではなく、HIVに感染した時点では「HIV感染者」、HIVの感染により免疫が機能しなくなり発症して「エイズ患者」となる。
エイズ指標疾患として、ニューモシスチス肺炎、カポジ肉腫、悪性リンパ種、悪性腫瘍など23種類が指定されており、このうち1つ以上に当てはまると「エイズの発症」と診断される。

HIVは、通常の環境下では非常に弱く、普通の社会生活では感染の可能性は極めて低いウイルスで、感染源となりうるウイルス濃度が高い体液は、血液・精液・膣分泌液・母乳などである。
主な感染経路は、性交による「性的感染」、輸血や傷・麻薬のまわし打ちなどによる「血液感染」、出産・授乳などによる「母子感染」に限られている。

現代の医学では、HIVに感染して完治することは不可能であるが、抗HIV薬などの治療を続けることで、エイズの発症を抑えたり、感染予防にも繋がる。
エイズ発症前と発症後からの治療では、免疫力に差が出ることが多いため、早期発見・早期治療が望ましい。

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