カジカは、『日本釈名』に「河鹿なり、山河にある魚也、夜なきて其音たかし」とあり、「カハシカ(河鹿)」の略であろう。
河鹿とは「カジカガエル(河鹿蛙)」と呼ばれるカエルの一種で、カジカの外見は河鹿蛙と似ている。
『日本釈名』に「夜なきて」とあるように、近世までは魚のカジカと蛙のカジカは混同されていたため、この名がついたと考えられる。
漢字の「鰍」は、音符「秋」が「ぐっとひきしぼる」「しまって細い」という意味で、中国では「ドジョウ」を指す。
日本では、水底を這うように行動するところが「ドジョウ」に似ていることと、秋の魚であることから、「カジカ」の漢字として「鰍」が用いられるようになった。