サザンカは、中国語でツバキ科の木を「山茶」と言い、その花を「山茶花」と称したことに由来する。
「山茶」と呼ばれる由来は、葉がお茶のように飲料となることから、「山に生える茶の木」の意味である。
日本では中世に「山茶花」の名が現れ、当時は「サンザクヮ(サンザカ)」と文字通りの発音であったが、倒置現象によって、江戸中期頃から「サザンクヮ(サザンカ)」となった。
古く「山茶花」は「ツバキ」と同じ意味の漢語として扱われ、『日葡辞書』でも「ツバキと呼ばれる木の花」と解説されていたが、江戸時代に入り、現在でいう「サザンカ」を指すようになった。