侍の語源は、貴人のそば近くに仕えることを意味する動詞「さぶらふ(さぶらう)」の名詞形「さぶらひ」に由来する。
「さぶらふ」は、「守らふ(もらふ)」に接頭語「さ」が付いた「さもらふ」が古形となる。
平安時代、「さぶらひ」は貴人のそばに仕える男のことを言った。
鎌倉時代以降、武士階級の勢力が強まり、武士一般を呼ぶようになり、室町時代に「さぶらひ」から「さむらひ」へ音が変化し、「さむらい」となった。
1603年の『日葡辞書』には「尊敬すべき人」という語釈がされており、侍は武士の中でも偉大な人物を評価する語となっていた。