ひらがなの成立は平安初期であるが、「ひらがな」という言葉は16世紀以降に見られ、「片仮名」と区別するために「普通の仮名」の意味で「平仮名」と呼ばれるようになった。
ひらがなは、当初、主に女性が用いたことから、「女手(おんなで)」や「女文字(おんなもじ)」とも呼ばれた。
「女手」や「女文字」の対となる「男手」「男文字」は、「カタカナ」ではなく「漢字」である。
平安末期には、ひらがなの字体は約300種類あったが、時代とともに整理され、明治時代には100種類ほどになった。
明治33年(1900年)の『小学令施行規則』により、ひらがなは「いろは」の47文字と「ん」の48文字に統一され、それ以外は変体仮名として区別するようになった。