干し柿のカビの見分け方、カビの取り方や危険性、干し柿にカビが生える原因と対策

干し柿はカビの生えやすい食品です。しかし、干し柿の表面に付いた白い粉が、実は糖分の結晶ということもありますし、本当に白カビということもあり、知っていないと見分けられないものです。
ここでは、そんな分かりにくい干し柿のカビの見分け方や、カビの取り方や危険性、干し柿にカビが生える原因と対策について解説いたします。

干し柿のカビの見分け方

干し柿に付着しているものがカビかを見分けるには、まず色を確認しましょう。青カビ(緑カビ)、黒カビ、白カビかによって、区別の仕方も少し違います。

色が青や緑の場合はカビ

干し柿の表面に付着しているものが、青や緑の胞子であれば、それは間違いなく青カビ(緑カビ)です。
干し柿が青色や緑色になることはありません。

色が黒い場合は黒カビのことも

少し見分けが難しいのが、黒っぽくなっている場合です。
全体的に干し柿がじわーっと黒くなっている場合は、干し柿に含まれるタンニンが空気に触れて変色したもので、タンニンの塊ですから、カビではありません。
黒い色がまだらになっている場合は、黒カビの可能性が高いです。

色が白い場合は柿霜か白カビ

白い粉がついている干し柿は、「柿霜(しそう)」と呼ばれる柿の実の糖分が結晶化したもののことが多いです。
むらなく柿霜がついた干し柿は、美味しい証拠です。白カビと間違えて捨てないようにしましょう。

柿霜と白カビは、触った時の感触と付き方で見分けることができます。
柿霜の場合は、糖分の結晶で粒子なので、触るとザラザラとし、全体的に付いています。
白カビの場合は、胞子なので触ると綿のようにフワフワとし、まだらに付いています。

カビの取り方や危険性

青カビ(緑カビ)の場合

青カビは味に影響を与えないので、ほんの少量であればその部分を取り除けば食べられます。

干し柿についたカビを取り除く方法は、2通りあります。

① アルコール度数35度以上の焼酎などを浸したペーパータオルでカビを取り除き、2日程度置いておいても、カビが発生しないようであれば食べても問題ありません。

② カビを拭き取るだけでは心配な場合は、カビの周囲から包丁で削ぎ落としましょう。
ただし、カビ菌は目に見えないところまで繁殖している可能性があります。青カビは食べられるといわれますが、危険なものもありますから、取り除いても異臭がする場合は、食べずに捨てたほうがよいでしょう。

黒カビや白カビの場合

黒カビや白カビは、青カビと違って風味も落ちてしまうため、取り除いて食べることはおすすめしません。
特に白カビは青カビよりも危険度が高くなるため、食べずに捨てたほうが無難といえます。

干し柿にカビが生える原因と対策

乾燥させているとはいえ、干し柿は水分を完全に飛ばしきっているわけではありませんし、柿は糖度が高いため、元々カビが繁殖しやすい食べ物す。
干し柿を作る際にカビが発生しない対策としては、水分に注意することと、カビの菌が根付かないようにすることが鍵となります。

干し柿を作る時のカビ対策

① 干す前に湯通しする
柿を干す前に5〜10秒ほど熱湯に入れることで殺菌され、干している間にカビが発生しにくくなります。

② 間隔を取り風通しのよい場所に干す
柿同士が触れた状態で干すと、乾くのが遅くなります。水分を多く含んだ期間が長いとカビが生えやすくなります。
湿気も乾燥しにくくなりますから、気温が低い時期に風通しのよい場所に干すことが大切です。

③ 雨の日は室内に干す
雨水に濡れた柿は水分を多く含むことになり、晴れて日光が当たることで温められ、カビが繁殖しやすくなります。
特に干し始め3日間は、雨に濡れたり、風通しが悪いと、カビが発生する確率が高くなるので注意しましょう。

④ 定期的にアルコールを吹きかける
アルコール度数35度以上の焼酎などのお酒をスプレーボトルに入れ、定期的に干している柿へ吹きかけることで、カビの菌が根を張らないようにできるため、カビも生えにくくなります。

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