万事は「すべてのこと」「あらゆること」。
休すには「休む」や「休息する」の意味もあるが、ここでは「おしまいになる」を意味する。
万事休すの出典は、『宋史』の「荊南高氏世家」で、次の故事に由来する。
荊南の国に保勛という王子がおり、王に甘やかされて育ったため、人が怒ってにらんでもにこっと笑っていた。
その王子の姿を見た荊南の人々が、「万事休すだ(これで国はおしまいだ)」と言った。もしくは、王が保勛を溺愛する姿を見た人々が、「万事休すだ」と嘆いたという。
その後、保勛が王の座につくと、政治が乱れて国は滅びた。