とどのつまりの語源・由来 – 出世魚のボラは無関係

「とどのつまり」の語源には、ボラの成魚名「トド」に由来する俗説もありますが、「とど」は「止め」の意味であり、「とどこおり(滞り)」や「とどまり(留まり)」などと同根です。一方、「つまり」は、副詞の「つまり」と同じく「詰まる」の意味を持っています。この表現は、「とどのつまり」で、最後に行き着くところを強調するものです。

もうひとつの俗説によれば、ボラは成長するにつれて名前を変える出世魚で、「ハク」「オボコ(クチメ)」「スバシリ」「イナ」「ボラ」と変化し、「トド」になるとされています。この説では、「とどのつまり」が最終的な結論を指す言葉として生まれたとされていますが、この説には背景が不明確であり、普通は魚河岸や漁師間で使われるような由来が示されていません。

また、魚の「トド(ボラ)」も、「止め」の意味から命名されたと考えられています。歌舞伎のト書きにおいても、「とど」は「止め」に由来する意味で使われています。

その他、「とどのつまり」の「と」が「十」に由来するとする説も存在しますが、これは洒落本に見られる例から派生しており、実際の語源としては考えにくいものとされています。

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