「難しい」「困難」「至難」の違い

「難しい」「困難」「至難」は、実現することが簡単ではないことを意味する。
三語の中で「難しい」が最も一般的に用いられ、意味の幅も広い。
「困難」と「至難」は「難しい」に比べてやや硬い表現となり、意味の幅は狭い。

難しいには、面倒であることや、気むずかしくて好みなどがうるさいこと、「難しい表情」のように不機嫌であることなども意味するが、「困難」や「至難」にはそのような意味がない。

困難の意味は、障害などがあって成し遂げることが容易ではないこと、苦労することや苦しみ悩むことである。
「彼と一緒に仕事をするのは難しい」といえば、簡単でないことや面倒であることを意味するが、「彼と一緒に仕事をするのは困難だ」といえば、簡単でないことや苦労することを表す。

至難は、この上なく難しいことを意味する。
「至難の業」の形で使うことが多く、よほどのことでない限り用いない表現で、容易ではない度合いが「難しい」や「困難」よりも上である。

また、「難しい」や「困難」は状況の変化によって簡単でなくなる場合にも使うが、「至難」は極めて困難であることが前もってわかっている場合にのみ使う。
そのため、「今は難しい状況だ」「今は困難な状況だ」とは言うが、「今は至難な状況」とは言わない。

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