「送る」と「贈る」の微妙な違いと正しい使い分け

「送る」と「贈る」は同じく「おくる」と読む漢字でありながら、微妙な違いが存在します。この違いを理解し、使い分けることが大切です。

「送る」は物や情報を届けたり、人をある場所へ行かせたりする行為を指します。また、去る人や死者を見送ったり、時を過ごす、順に移すなどの意味も含まれます。「送り仮名」をつけることもこの言葉に関連しています。

一方、「贈る」は感謝、敬意、祝福、愛情、同情などを表す際に使用され、人に金品や官位、称号などを授与することを指します。

例えば、「祝電を送る」の場合、「送る」は物理的な届ける行為を指し、「祝電を贈る」の場合は祝福の気持ちを込めたメッセージを送ることを意味します。

在校生が卒業生に対しておくる別れの言葉は「送辞」であり、去る人を見送る際の言葉なので「送る言葉」と表現されます。
ただし、海援隊の『贈る言葉』のように、気持ちを込めたはなむけの言葉をおくる意味であれば「贈る」が使われいます。

したがって、「送る」は物を届ける行為を指し、「贈る」は感謝や祝福の気持ちを表す際に使用されます。注意深く使い分けることで、より適切な表現が可能です。

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