わくわくは、水などが地中から出てくるさまや、物事が急に現れるさまを意味する「湧く(わく)」から生まれた言葉と考えられる。
「湧く」と同源の「沸く」は、「勝利に沸く」など感情が高ぶる意味で使われ、心の中から外へ激しく現れる感情やその様子を「わくわく」と表現したものであろう。
江戸時代には「わくつく」という語があり、「わくわくする」の意味で使われていた。
中国の東(東シナ海)には「ワクワク島」という島があり、その位置から日本という説もある。
中国や朝鮮では日本を「倭(わ)」と呼んでおり、「倭国(わこく)」が「わくわく」の語源とも言われる。
「ワクワク島」が「倭国」に由来することは考えられるが、他国からの呼び名が、喜びで心が落ち着かないさまを意味する「わくわく」の語源であるとは到底考えられない。
その「ワクワク島」には、「ワクワクの木」という樹木のアラビア伝説がある。
ワクワクの木とは、春になるとヤシやいちじくの実に似た果実がなり、その実から若い娘の足が生え、初夏になると可愛らしい女の子が髪の毛で枝からぶら下がり、熟し切ると「ワクワク」と悲しげな叫び声をあげながら枝から落ちて死んでしまうというものである。