カンパチは、目の上の部分、人間でいえば眉間のあたりに、漢字の「八」の字に見える黒い模様があることから、「カンパチ(間八)」と名付けられたというのが定説となっている。
ただし、この模様が顕著に見られるのは幼魚の時で、次第に薄れていくことや、八の字に見えるのは背中側から見た場合なので、この説を誤りとする見方もある。
別説では、「アカハチ」から母音「ア」が脱落し、「カンパチ」に転じた説がある。
カンパチの別名には「アカハナ」や「アカイオ」「アカバラ」などがあり、これらは体色がやや赤みがかっていることに由来する。
そして、近畿地方や高知県では、マグロを「ハツ」と呼ぶことから、同根の「ハチ」に背部の色の「赤」をつけて「アカハチ」となり、「カハチ」「カンパチ」になったというものである。
しかし、カンパチは関東で呼ばれるようになった名で、西のマグロの呼称と関連付けるのは無理があるため、今のところ、漢字の「八」の字に由来する説が有力である。