スチュワーデスは、英語「steward(スチュワード)」の女性形「stewardess」からの外来語。
「steward」は「執事」や「料理番」を意味し、転じて、旅客機や客船などで給仕する人も意味するようになった語。
英語の「stewardess」は1630年代から見られ、旅客機の女性客室乗務員を意味するようになったのは1931年からである。
同じ1931年の日本では「エアガール」の語が登場し、戦後には「エアホステス」とも呼ぶようになった。
日本で「スチュワーデス」の語が見られるのは、『風俗画報』(1901年)の「シチウアーデス」が古いが、ここでは客船の給仕のことを指しており、旅客機の乗務員の意味では、井上靖の『黒い蝶』(1955)に「スチュアデス」とあるのが古い。
1980年代以降、性差のない言葉として英語では「flight attendant(フライトアテンダント)」の語に言い換えられたため、日本ではその訳の「客室乗務員」が正式な呼称となり、「スチュワーデス」の呼称は禁止された。
かつては、スチュワーデスの語源を「豚小屋の番人」とする説があり、その語源のために「フライトアテンダント」に改められたとする説も日本国内にはあった。
その語源とは、スチュワードの古英語「stigweard」が、「stig(豚小屋)」と「weard(番人)」からなるとする説である。
しかし、「stig」は「ホール」や「家」を意味する語で、「stigweard」は「家の守護者」や「家政婦」を意味する。
「豚小屋」を意味する英語「sty」の語源が古英語「sti」のため、「stig」と混同されたもので、スチュワーデスの語源は「豚小屋の番人」ではない。