エゴマの「ゴマ」は、種子がゴマの実に似ているところから。
エゴマの「エ」には、油をとるところから「え(得)」と、味が良い意味で「え(良)」の説があり、前者が有力とされている。
しかし、エゴマの油を料理に用いる際は、「アメゴマ」や「ウマゴマ」とも呼ばれている。
「アメ」や「ウマ」は「うまい」の意味なので、味が良い意味の「良」の説が妥当であろう。
エゴマの漢字「荏胡麻」の「荏(ジン・ニン)」は、種を柔らかく包み込んだ植物の意味で、和語である「エゴマ」の語源とは関係ない。
エゴマの油は、「エゴマ油」「荏油(じんゆ)」「荏の油(えのあぶら・えのゆ)」と呼ぶ。
菜種油が量産されるまでは盛んに栽培され、料理に用いるほか、油紙や雨傘に塗ったり灯油などに使われた。
エゴマの葉は独特の香りがあり、日本人には好まれていなかったが、韓国料理が普及したことで見直されてきている。