踊り場の語源には、以下の二説がある。
ひとつは、踊り場付きの階段は、明治時代に西洋建築の伝来と共に採用されたものである。
それ以前の階段は、はしごのように一直線に伸びたものだけであった。
西洋建築は、社交場など貴人・麗人が集まる場所で採用され、ドレスで着飾った女性がこの部分を歩くと、踊っているように見えたことから、「踊り場」と呼ぶようになったとする説。
もうひとつは、階段の先にある板の間で実際に踊っていたものが、現在の「踊り場」に通ずるという説。
これは、階段を登りきったところに広めの板敷きがあり、そこで京都の芸子が踊りを披露していたことから、その場所を「踊り場」と呼び、階段の途中の広くとった場所も「踊り場」と呼ぶようになったというものである。
その他、踊り場の語源には、階段の「段差」と「ダンサー」をかけた説もあるが、ただの洒落である。