「海藻」と「海草」の違い

お店のメニューや加工食品には、「海藻サラダ」と「海草サラダ」の2通りの表記があり、一方は間違いと指摘されることもあるが、その指摘が間違いである。

海藻は「海の藻」と書く通り、海に生える藻の総称。
コンブ・ヒジキ・モズク・ワカメ・アオクサノリ・テングサ・アオサ・アオノリなどは、すべて海藻である。

海草は「海の草」と書く通り、海中に生える種子植物。
同音異義語の「海藻」と区別するため、「うみくさ」とも呼ばれる。
アマモ・スガモ・ウミヒルモなどは、「モ(藻)」と呼ばれるが海草である。

海草は陸上の植物と同様、根・茎・葉が分かれており、花を咲かせて種子によって繁殖する。
海藻は胞子によって繁殖し、根・茎・葉が分かれていないため、海草と海藻を見分ける際には、根の有無を見るとわかりやすい。

普段、食用とされるカイソウは、ワカメやヒジキなどの「海藻」。
そのため、「海藻サラダ」と書くのが正しく、「海草サラダ」と書くのは間違いと指摘されるというのが、冒頭に書いた話である。
正確なのは「海藻サラダ」で間違いないが、海藻のサラダを「海草サラダ」と書いても間違いではない。
なぜなら、広義には海藻を含む海の植物を「海草」というからである。

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