ワニの語源・由来

ワニは元々日本に生息しない生き物であるが、上代からその名は見られる。
しかし、古代の日本で「ワニ」は、「サメ」に対して用いた呼称である。
のちに、鋭い歯が並ぶ口や、獰猛な性質が似ていることから、爬虫類の「ワニ」にこの名が用いられるようになった。
ワニの語源には、その口から「ワレニクキ(割醜)」の意味。
心からおそれ敬うものの意味から「アニ(兄)」の転。
「ワタヌシ(海主)」の略や、「オニ(鬼)」の転。
オロッコ族の言葉で「アザラシ」を指す「バーニ」からなど、諸説あるが未詳である。

ワニの漢字「鰐」は、呉音・漢音共に「ガク」であるが、日本では古くから「ワニ」と訓読みされている。
「鰐」の「咢」には「驚く」の意味もあるが、ここでは「がくがくと噛み合わせる」といった意味で、「顎(あご)」と同系である。

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