御御御付けは「御」が三つ付くが、三重敬語ではない。
おみおつけの「おつけ(御付け)」は、動詞「付ける」の連用形「つけ」を名詞化したものに、接頭語の「御」をつけた女房詞。
本膳の飯に並べて付ける汁を「おつけ」と言った。
おみおつけの「おみ(御御)」の語源は、以下のとおり諸説あり、他の例があることから最初の説が有力である。
ひとつは、「おつけ」を更に丁寧にして「御御(おみ)」が付き、「おみおつけ」になったとする説。
同じ用法としては、「御御足(おみあし)」や「御神酒(おみき)」の元となる「御御酒」がある。
これらは、「御神籤(おみくじ)」や「御神輿(おみこし)」のように「御」が少しずつ増えたわけではなく、「御御(おみ)」でひとつの接頭語とも考えられる。
もうひとつは、味噌を丁寧にいった「御味」に「御付け」が付いて、「おみおつけ」になったとする説。
この説が正しければ、漢字「御御御付け」は接頭語「御御(おみ)」と間違えられて、一般化したものと考えられる。
その他、本来は「御実御汁食」と書き、「御実」は「具」のことで、汁の上に多くの具があり、それを食べるのが本来の意味という説もある。
これは、おみおつけは味噌汁のことではなかった。あるいは、具が多く入った味噌汁を意味したというものだが考え難い。