砂肝の語源・由来

砂肝は、鳥類の「砂嚢(さのう)」と呼ばれる部位で、胃の一部である。
鳥類の胃は、前胃と砂嚢に分かれており、前胃で消化酵素や酸によって食物が分解された後、砂囊で細かく砕かれる。
砂囊で砕く際に大きな役割を果たすのが、そこに溜まっている砂で、鳥類は歯がないため、食物と一緒に飲み込まれた小石や砂が、食物の破砕を助けているのである。
そのような砂を溜め込んだ内臓なので、「砂肝」と呼ばれるようになった。
なお、「肝」は多く「肝臓」を指すが、内臓を表す言葉なので、肝臓にたとえられて「砂肝」になったわけではない。
また、砂嚢は鳥類のほか、魚類・爬虫類ミミズにも見られる消化器官だが、「砂肝」と呼ぶのは人間が食用とする鳥類の砂嚢だけである。

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