津波の「津」には「船着き場」「船の泊まるところ」「港」などの意味があり、港を襲う波で「津波」となった。
『万葉集』にも「海上(うなかみ)の その津をさして 君が漕ぎ行かば」と、「津」の使用が見られる。
「津」が港を意味する由来は、出入り口の意味の「と(門・戸)」といわれる。
「強波(つよなみ)」から「津波」になったともいわれるが、有力な説ではない。
1946年に起きたアリューシャン地震の際、日系移民が用いたことからハワイで「Tsunami」の語が使われるようになり、アメリカでも広く用いられるようになったため、「Tsunami(津波)」は国際語となった。
英語には「津波」を表す「tidal wave」があるにもかかわらず、「Tsunami」が用いられるのは、上記経緯のほかに、「tidal」は「潮」を意味する言葉であり、津波が満干によって起こる現象ではないためと考えられる。